こんにちは、インキュベクス株式会社、顧問の上村(かみむら)です。

高齢化が進む現代社会では、介護や経済的な問題に直面する高齢者世帯が増加しています。
今回は、要介護3のご主人と、骨折により介護施設への入居が必要となった奥様のケースを通じて、生活保護制度を活用した支援の方法をご紹介します。

こちらの動画はYouTubeでも配信しておりますので是非ご覧ください。

ご夫婦の生活状況と新たな課題

ご主人は要介護3で、厚生年金12〜13万円の収入の中で夫婦二人の生活を支えていました。
奥様はこれまで献身的にご主人をサポートしていましたが、骨折により入院し、退院後は介護施設への入居が必要となりました。
これまでの生活費である12〜13万円では、奥様の介護施設入居費用を賄うことが難しく、経済的に困った状況に直面してしまったわけです。

世帯分離による生活保護の活用

奥様が介護施設に入居したことで、物理的に別居となり、世帯分離の手続きを行うことが可能となります。
これにより、奥様は単独で生活保護の申請ができるようになります。

ちなみに横浜市における単身高齢者の生活保護支給額は以下となる予定です。

  • 生活扶助:76,310円
  • 住宅扶助:52,000円
  • 合計:128,310円

これにより、奥様の介護施設入居にかかる費用を生活保護で賄うことが可能となります。

ケアマネジャーによる支援内容

私たちケアマネジャー及びケアマネ事務所では、以下の支援を行いました。

  1. 生活保護申請のサポート:必要書類の準備や申請手続きの支援を行いました。
  2. 施設入所の調整:住宅型有料老人ホームへの入居手続きをサポートしました。
  3. 医療費の軽減:入院時の医療費について、高額療養費制度を活用し、自己負担額を軽減しました。

生活保護申請の相談先

生活保護の申請に関しては、以下の専門家に相談することができます。

  • ケアマネジャー:介護サービス全般の相談が可能です。
  • 医療ソーシャルワーカー(MSW):医療機関での相談窓口です。
  • 民生委員:地域の福祉に関する相談ができます。
  • 成年後見人(弁護士・行政書士など):判断能力が不十分な方の支援を行います。

これらの専門家と連携することで、生活保護の申請がスムーズに進む可能性が高まります。

高齢者世帯の安心を支える私たちの取り組み

高齢者夫婦が直面する介護と経済的な課題に対して、生活保護制度を活用することで、安心した生活を維持することが可能になります。

私たちケアマネ事務所を運営するような会社は、基本的には利用者様・高齢者様の生活全体を支援する立場です。
ケアプランを作成するだけではなく、今回ご紹介したような生活保護の問題、時には買い物に行くことが難しいなどというご相談や、生活する上で起こる様々な問題にアプローチするのが私たちケアマネジャーの役割だと思っています。

今後も、利用者様の安心した暮らしをバックアップする存在でありたいと考えています。

お節介カンパニーみたいなものかもしれない私たちですが、これをご覧いただいてるケアマネジャーさんで、もしお仕事一緒にしたいと思ってくれる方がいらしたら、是非ご連絡いただけると嬉しいです。